感謝されました。

昼休みに飯を食べていたら、
呼び出された｡｡｡

『ＲＢさん○○さんがこられました。』

○○さんかぁ…
超めんどくさい処方の
かなりご高齢のおばあちゃんだ！

気合入れて作らないと間違っちゃうぞ！

…あれ？！薬まだ余っているんじゃん？？？

なんて思いながら、
休憩室から待合室へ
出て行くと｡｡｡

患者さんのご家族が…。

処方箋でなく、紙包みを持っている｡｡｡

『先日はお世話になりました。
　母は亡くなりました｡｡｡』

『！！！』
確か９７歳かなんかだったけど、
訃報は寂しい。

ずっと介護されていた娘さんは
昔も今もうちの薬局の患者さんで、
『これからもよろしく！』
と、言う意味合い以上に、
直近前回投薬したオイラに
どうしても挨拶しておきたかったのだそう…。

よく覚えている。
ここのところ胃の調子が悪く、
いつも吐き気を催して、
食欲もない。
先生に相談したが、
『専門じゃないから、よく解らない。
市販薬でも買って！』と、言われたのだそう。

週に２回も３回も診察は受けさせられないから、
病院へは行かせられない。

市販薬を買いたいが、相談に乗ってくれ
とのことだった。

オイラ、学生時代はＯＴＣでバイトしていたし、
今でもドラッグストアーは大好き！
また、ご高齢の患者さんの
『いわゆる吐き気』の原因と、その対処は
個人的に勉強していたので、
症状を良く聞き、
結論、
『大○漢方胃腸薬』もしくは
『三○胃腸薬』が良いとお奨めしたのだった。

どちらも、うちの薬局では売っていなかったが、
帰りにドラッグストアーに寄り、
『大○漢方胃腸薬（細粒）』を買われたのだそう。
（細粒もオイラのアドバイス。）

帰って飲ませたら、
ご本人『ご飯を食べたい』と言うまで
回復なされたのだそう。

容態が変わり、眠るように亡くなったのは
その３日後。
医者には『老衰に近い呼吸不全』と言われたとの事。

ご家族は、亡くなる間際に
楽にさせられてあげたこと、
自力で食事させて上げられたことを
すごく感謝された。

５年前だったら解らなかったと思う。
コツコツ勉強したことの積み重ねだった。
趣味が高じてドラッグストアーに
用もないのに行っていたことも幸いした。

薬剤師としてこんな役の立ち方もあるんだな
と、実感した。

いま、病院の世界では
良い意味で『幅広く浅い知識の薬剤師』を脱して
『専門薬剤師』の育成を試みているようだ。

それはそれでよいと思うし、
否定もしないが、
ターミナルケアにこそ
薬剤師の
『薬剤全般に対する広くて浅い知識』が
生かされるのではないかな？？？

と、チョット思いました。

ＲＢ３６歳。

まだまだ、
将来の道
自分の道
自分の行ける道
自分の行くべき道を模索中です。